Categories: 金融・リース

アメリカから「日本さん、そろそろ緩和やめては?」と言われた件——これって結局どういうこと?

米国のベッセント財務長官が、G20後の会見で日本の「リフレ政策」をやめるべきだと発言したと報じられています。アベノミクス以降の金融緩和路線を「もう十分成果を出した」と評価したうえでの発言で、8月30日には日銀の植田総裁とも会談し、円安を防ぐための「断固たる金融政策」を支持する考えを伝えたとのことです。

ニュースを深掘り:市場全体から見るとどう見えるか

このニュース、「保有株の話」だけで見ると実は半分しか味わえていません。もうちょっとズームアウトして、2つの視点で見てみます。

①アメリカが日本の金融政策に口を出す理由

普通に考えると、日本が金融緩和を続けるか利上げするかは日本国内の問題のはずです。それでもアメリカがここまで強く発言する背景には、日本の金利上昇や円安が、巡り巡ってアメリカ自身の金利にも影響するという事情があるようです。日本の長期金利が3%に近づく中、米国の長期金利(30年債)も20年ぶりの高水準まで上昇したと報じられていて、日本発の金利上昇圧力がアメリカの国債市場にも波及しているという見立てがあるようです。

一方で日本国内では、積極財政路線を打ち出した「骨太方針2026」への反応(いわゆる「骨太ショック」)で長期金利がすでに跳ね上がっており、円安・株安・債券安が同時に進む「トリプル安」への警戒も指摘されています。アメリカからの外圧と、日本国内の財政・金融政策のかじ取りが、同じタイミングで重なってきているというのが今の状況のようです。

②市場はすでに「9月利上げ」をかなり織り込んでいる

今回のベッセント氏の発言以前から、市場では日銀が9月に追加利上げに踏み切るとの観測が強まっていて、その織り込み度合いは8割前後にのぼるとも報じられています。日米が協調して為替介入に踏み切ったことも「外堀が埋まった」形で利上げ観測を後押ししているようです。

つまり今回のベッセント発言は、まったく新しい話というよりは、すでに市場が意識していた「日銀利上げ・円安是正」というシナリオに、アメリカ政府からのお墨付きが加わったという位置づけに近いのかなと感じました。

僕の株ちゃんは?

僕の保有銘柄の中では、トヨタ自動車(7203)、ソニーグループ(6758)、キヤノン(7751)、任天堂(7974)、カプコン(9697)あたりが、海外売上比率の高い輸出関連銘柄にあたります。これらは以前の記事で「円安の追い風」として取り上げた銘柄ですが、今回のように円安是正・円高方向への圧力が強まる展開になると、逆に業績面では向かい風になりやすい銘柄でもあります。

なぜ影響するのか

為替は「円安になれば輸出企業に有利、円高になれば不利」という単純な構図で語られがちですが、実際には「その水準がどのくらいのスピードでどこまで動くか」も重要です。今回のように政治的な圧力も加わって急激に円高方向へ振れると、企業が決算で想定している為替レートとのズレが大きくなり、業績見通しの修正につながりやすくなります。

また、日銀の利上げ自体も、企業の借入コストや住宅ローンなど、幅広い経済活動に影響します。以前の記事で取り上げたメガバンクの住宅ローン戦略転換も、根っこの部分ではこの利上げの流れとつながっている話です。今回のニュースは、そうした一連の「金利のある世界」への移行が、日本国内の事情だけでなく、アメリカからの外圧という形でも後押しされていることを示していると感じました。

僕はこう考えている

僕は投資の専門家ではないので、あくまで一人の株主としての実感ですが、今回のニュースを見て、為替や金利の話は日本国内だけで完結しない、というのを改めて感じました。アベノミクス的な緩和路線が終わりに向かっているとすれば、これまで円安の恩恵を受けてきた輸出関連の保有銘柄にとっては、風向きが変わる局面に差し掛かっているのかもしれません。

とはいえ、為替は思惑通りに動かないことも多いテーマです。市場の織り込みや政治的な発言だけで一喜一憂せず、実際の決算でどう為替影響が出てくるかを引き続き確認していきたいと思っています。もちろん、これは売買の判断材料としてではなく、あくまで保有銘柄の動向を追う記録として書いています。

まとめ(今日の学び)

米財務長官が日本の緩和路線の転換を促す発言をしたのは、日本国内の利上げ観測をさらに後押しする材料になりそうです。円安の恩恵を受けてきた輸出関連の保有銘柄にとっては、これまでとは逆方向の為替リスクを意識する局面に入りつつあると感じました。


本記事は筆者個人の投資記録・見解を発信するものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。掲載する情報は筆者が信頼できると判断した情報源に基づいていますが、正確性・完全性を保証するものではありません。投資に関する最終判断はご自身の責任において行ってください。


参考情報源


現在の保有銘柄一覧

参考までに、この記事を書いている時点で僕が保有している銘柄を載せておきます。株数や評価額などの金額情報は含めていません。あくまで個人の投資記録であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。

コード銘柄名
2169CDS
2914日本たばこ産業
4208UBE
4755楽天グループ
4762エックスネット
6758ソニーグループ
7203トヨタ自動車
7751キヤノン
7820ニホンフラッシュ
7921TAKARA&COMPANY
7974任天堂
8002丸紅
8031三井物産
8593三菱HCキャピタル
8898センチュリー21・ジャパン
9434ソフトバンク
9697カプコン
9984ソフトバンクグループ

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